Rugby World Cup 2019 -ONCE IN A LIFETIME-

f:id:pachiquli:20191116161210j:plain
RUGBY WORLD CUP 2019, JAPAN のモニュメント(東京駅)

日本で開催されたラグビーワールドカップが終わり、楽しみだった晩酌しながらの観戦ができなくなり、しばらくの間はちょっとした喪失感の日々だった。まさかここまでラグビーの魅力にハマるとは思ってもいなかった。

これまでの人生で、ラグビーは全くと言って良いほど身近なスポーツではなかった。ルールはもちろん、いまだにポジションすら把握しておらず、“にわか”ファンにすらなれていない。

楽しくラグビーが見れたのは、TBSラジオで放送されている「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」という番組の影響が大きかったと思う。「2019年のラグビーワールドカップを盛り上げる」ことを目的とした、サンドウィッチマンの二人と、ラグビーにゆかりのあるゲストによるトーク番組。ワールドカップ開催の1年以上前から放送されていて、ラグビーに興味を持つきっかけになった。

大会中も各局のテレビ中継では、字幕でルールの説明が表示されていたのもわかりやすかった。

そんな自分だけど、偶然にもうれしい出来事があった。日本代表キャプテンのMichael Leitch(リーチマイケル)選手に出会ったのだ。

ベスト8入りを決めた 日本 vs スコットランド戦の2日後、3連休明けとなった週初めの火曜だった。朝遅めの時間、仕事で客先に向かう途中。地下鉄の永田町駅から地上に出て、紀尾井町通りを歩いていると、黒いジャージを着てサングラスをかけた大柄な人が向こうから歩いてくる。

徐々にお互いの距離が縮まり、近づき、すれ違うその瞬間には、相手からしたら不快なくらい、覗き込むようにじろじろと見てしまっていた。だって、分からなかったから。遠目からすぐに、「もしかして?」と気づいたものの、サングラスをかけていたからご本人かどうか自信が持てなかった。

客先での用事は10分程だったので、来た道を戻り駅に向かっていると、またまた向こうから先ほどの方が歩いてくる。コーヒーカップを片手に、今度はサングラスを外していた。黒いジャージの胸元に、桜の花びらのマークが確認できた時は、「(やっぱりだった!!)」と心のなかで叫んでいた。嬉しかったが、先の自分の無礼な振る舞いに後ろめたさを感じていたのと、ラグビーの会話で盛り上がる自信もなかったのとで、声をかけることができないまますれ違って終わってしまった。

今思えばたった一言でも、ベスト8入りを果たし決勝トーナメントへ進出したことへのお祝いや、次の南アフリカ戦も応援していることなど、気持ちを伝えておけばよかった。そして許されるのであれば、握手をしてもらい、一緒に写真を撮って…(図々しい!!)。

もし、ラグビーがもっと身近なスポーツで、もっと若いころにラグビーの魅力に気づいていたら、自分の人生は違っていただろうか。自分が小学生の頃は、スポーツといえば野球かサッカーの二択だったと思う。選択肢があったならば、ラグビーをやりたかった。今だから、そう思うのかもしれない。

地元ではサッカーと野球それぞれの少年団があった。何がきっかけだったのか、野球とサッカーそれぞれの少年団に体験入団することになった。仲の良い学校の友達がやっていたのと、ちょうどJリーグが始まりだした時期で、サッカーの盛り上がりを子供ながらに感じていたのか、そんな“ノリ”で自分はサッカーをやりたいと両親に表明していた。

しかしながら当時の母親は、どういう訳か息子にサッカーをやらせることにあまり前向きではなく、結局、野球を始めることになった。野球の少年団にも同学年の友達がすでに何人かいたのと、そもそもサッカーへのこだわりも特になかったので、そのまま野球少年になった。

野球の場合、ずば抜けたエースが1人いれば、個人プレーでもチームを勝利に導くことができてしまうだろうが、ラグビーはチームプレーがうまくいかないと勝つことができないスポーツだと思う。

ラグビーを見ていると他のスポーツにはない、こみ上げるようなアツい気持ちが芽生えるのを感じる。倒されても、ボールをつないで、何度もトライを目指し、前進していく姿には感動させられ、涙が流れそうになる。勝っているチームよりも負けているチームを応援したくなってしまったりもする。

これまでは、スポーツ観戦が趣味という人の気持ちが分からなかった。野球やサッカーをスタジアムで観戦してみても、好きな人ほど自分は夢中になれず、自分には感性か何かが欠如しているかと思い、寂しさを感じていた。

ラグビーは見ていて楽しいし、スタジアムに足を運んで生で試合を見てみたいと素直に思えた。 日本のラグビーも野球やサッカーみたいにもっと盛り上がるといいなぁと思う。

リーチマイケル選手がキャプテンを務めたラグビー日本代表は、多くの感動を与えてくれた素晴らしいONE TEAM! B'zのラグビー日本代表応援ソング「兵、走る」も良かったなぁ。iTunesで購入、何度もリピートした日々。 4年に一度じゃない。一生に一度だ。本当に楽しかった!